靴磨き、その前に道具を確認した。
靴紐がやけに多い。革靴用の細い蝋引き紐は当然のことながら、茶と黄のコンビ色の靴紐はダナーライト純正でちょっとお高い。これらを除く靴紐はすべて処分した。
ダスコの靴クリームは腐っていた。たしか、御徒町の多慶屋で買った。2社目の会社で働いているときだから、15年以上前のことか。油分とそうでない成分が分離した模様。処分した。
ホワイトハウスコックスのブライドルレザー用ワックスを買ったのはさらに古い。学生時代ではなかろうか。当時付き合っていた彼女と別れたらお金があまって、それでWHCの財布とこのワックスを買った。ビームス銀座で買ったことも覚えている。たまに使って、いよいよ残りわずか。近々に使い切ってやろう。
KIWIのポリッシュクリームはどう入手したのか、覚えていない。水分が抜けたのか、縮こまってしまった。しかし、こいつはとっておくことにした。
靴磨きに必要な道具のうち、持っていなかった馬毛ブラシと処分した靴クリームを買い足した。
BootBlackの靴クリームは日本のメーカーの商品で、僕の選択基準によれば購入対象外。しかし、エドワード・グリーンブランドのOEM元でもあるとウンチクを小耳に挟んで、チョイスしてみた。手持ちの快活CLUB、もといAOKIの株主優待券を使えば、オリヒカという2プラスーツ屋で2割引きで手に入れられることも都合が良かった。
馬毛ブラシは無印良品の品。革紐をつけて、靴箱のフックにでも引っ掛けておいて、普段からさっとブラッシングできるようにあえて柄付きを選んでみた。
引っ越しを控えていて、物を増やしたくなかった。だが、思い立ってしまったのだから仕方ない。
ふと思い立ってしまった靴磨きをマスターすることで、僕の銭湯で入浴以外のサービスとして提供できないもんかな、などと思ってみたり、思ってみなかったり。