フルマラソン前日の晩ですら、スパ銭かサウナで過ごさざるを得ない。それが底辺ぷらおじさん。どちらに投宿しようか迷いながら、家を出たのでした。
ビームスJAPANに寄ってから、バスタ新宿で高速バスに乗った。となりは中国人だった。多動性障害持ちらしく、走行中落ち着きなく、そわそわしていた。辛かった。
高速バスは足柄SAでひと休み。SAをぶらりと歩いて、中日本さんのイケイケドンドンっぷりを再認識させられた。東名を持ってるから、そら強いよ。
静岡に着いたのは、日がすっかり落ちた頃。静岡市役所ロビーで前日受付を済ませた。
ボランティアのおばちゃんたちに「金メダル、がんばってください!」などとよくわからない弄られ方をされつつ、記念品のソックスをいただいた。記念品にソックスは珍しい。たいていはTシャツ。そのTシャツはおそらく一生分持っている。ソックスのほうがもらってうれしい。
完走したらもらえるフィニッシャータオルがまたクッソでかいのなんの。もてなされている。
わりと長旅&最重要タスクを済ませた僕はここで空腹であることに気がついた。
おでん街でしずーかおでんをオカズにディナーと洒落込みたかったが、そういう雰囲気の店はなかった。炭焼きレストラン・さわやかは案の定行列をなしていた。
2年ちょい前のこと、ロードバイクで静岡に来たときに寄った中華料理屋さんも、不幸なことに営業時間を過ぎていた。
賑やかでいかがわしい界隈を歩けど、底辺にはぜいたくな、お高い飯を食わせる店ばかり。あと、チェーン店。まあ、繁華街は地代が高いゆえ、おれ様好みの安くて美味い店はないわな。
とばかりに、静岡駅のさみしげな雰囲気の海側に来てみると、やっぱりあったね。ファミリー食堂・さいとうが。開いてたら、迷うことなく行ってたわ。
さらに見つけたのが、味楽天という街中華。
アディゼロ・テンポなる、いかにもなシューズを履いていたし、職場へのお土産として静岡マラソン・クッキーを抱えていたし、またしても先客の方に話しかけられた。
「見ていて、楽しそうではあるんだよね」
「ぜーったい楽しいですよ。僕は前に1度走って、楽しかったからまた来たんですよ。どフラットなコースだけに、ちょい早歩きでゴールできるし。」
ご飯がすすむ濃い味付けに加えて、人懐こい地元の方との愉快な会話で、たいへん美味なしょうが焼き定食をいただいたのでした。
かねてから懸案の宿はサウナしきじに決めた。静岡駅の海側に居たことだし、銭湯大好きおじさんはかねてから「サウナーの聖地」に興味津々だったことだし。