11/3のこと。荒川区の銭湯ではじゃばら湯を沸かしてくれるという。
神田湯さんまで銭湯ジョグした。
神田湯さんは近年、でんき風呂を「揉兵衛」にアップグレードしたり、シルク風呂を増設。以前に訪れたのはそれより前のことだから、湯に浸かるのが楽しみで9kmを走ることができた。
店先にずらりと並ぶ自転車の大群。
そう、神田湯さんはアパ銭である。上階は八汐荘なるアパートである。住民はやはり神田湯さんの湯に浸かり放題なのだろうか。そうでなくても、この近さは魅力的。住みたい。
洗濯機も乾燥機もいらないな。洗った洗濯物を干したり、取り込んだりする必要もない。
QOLが高まる。
ところで、「じゃばら」とはなにか。それは柑橘系の果物。風呂場は柑橘系のさっぱりとした香りで充満していた。
お湯も比較的ぬるめ。先日行った葛飾区の末広湯さんの湯よりもぬる湯なように思えた。揉兵衛の揉む・押す・叩くのルーチンを2回リピートしてもまだ湯に浸かっていられた。
一人ひとりが長く湯に浸かるから、5人が並んで湯に浸かる光景が何度も見られた。壮観であった。
そういえば、左肩に金属プレートを埋め込んでから初めてでんき風呂に浸かった。肩まで浸かって。揉兵衛に肩をドンドンと叩かれて、はっと気がついた。医師にはでんき風呂に浸かっても問題ないことを確認していたが、まあ、それはそのとおりだった。左肩にのみ、特だんビリビリとしびれるようなことはなかった。
ただ、問題ないと言うが、振動でボルトが緩んだりしない、物理的なことを含めてのことなのだろうか。12月の定期検診のときにあらためて確認するか…。
残念だったのが、「フルじゃばら湯」で新規に増設したシルク風呂が未稼働だったこと。
シルク風呂は微細な泡で湯ざわりは軟水の湯のような柔らかさ。浸かっていると微細な泡が体表面にくっついて、まさに炭酸泉のよう。墨田区押上のさくら湯さんにもあって、お気に入りなのだ。
つらつらと貼られたPOPから、神田湯さんの勢いを感じていただけるだろうか。
持参したお風呂セットのうち、手ぬぐいだけを忘れたのでフェイスタオルを借りた。10円。
入り口では「1010」のバックナンバーや、お遍路のスタンプノートも取り放題である。
帰り際におもむろに取っていって、読んでみて、「他の銭湯に行ってみるかな」と思い、足を運んだお客さんがいるにちがいない。
自店だけでない、広くお風呂屋さん全体のことを考えている神田湯さんを僕は応援したい。
そして僕の銭湯でももちろん取り組みたい。
23番の下駄箱が埋まっている時、ニヤニヤしながら湯に浸かるのは銭湯おじさんである。
相客は親子連れが何組もいたのが目立った。賑やかだった。
ロビーが居心地よくて、チョコアイス1本とサンガリアの炭酸水を飲みながら、駄菓子を食べた。銭湯ジョグで消費したカロリー以上のカロリーを秒速で補給するスタイル。
後から増設した手すりとすのこ。細やかな心遣いがうれしい。